北海道での出来事ですが、高齢化社会の現代日本では、エイジング毛に喘ぐ人が少なくありません。

エイジング毛は個人差がありますが、軽度の場合は、今までになかった癖が発生するなど、気になるレベルのニーズが発生します。

白髪が増えるとかもそうですね。

ですが、こういった悩みは、結論を言うと染めればすぐに解決する問題です。

癖も、縮毛矯正やパーマなどで形を変えて仕舞えば気にならなくなります。

しかし、進行したエイジング毛は、それどころの話ではなくなります。

まず、生えてきた段階から極端に強度がありません。

それに加え、キツいエッジのある癖が発生する場合もございます。

イメージすると、デフォルトがハイダメージ毛な感じです。

カラーも繊細になりますが、パーマや縮毛矯正をしたらヤバいってお客様自身が想像するくらいに脆くなってしまいます。

勿論、体力があれば、この様なエイジング毛でも施術は可能ですが、失敗のリスクは平常時よりかは格段に跳ね上がります。

故に、癖はあるけど、縮毛矯正は避けているという人も少なくありません。

一度エイジング毛になってしまったものを治すことは不可能なので、後付けで髪の強度を引き上げるほかに方法がありません。

今回のお客様も、数年前に縮毛矯正を諦め、カラーのみに絞って行なっています。

カラーを行いつつ、毛髪強度を底上げする一例をご紹介します。

もう何年もお世話になっているお客様ですが、髪の強度自体はかなり戻っています。

が、まだ縮毛矯正には抵抗がある様で、決断されるまでの間に少しでも強度を引き上げて行きます。

まず、ウェットにして特殊ケラチン処理剤を塗布します。

毛髪強度を上げるため、毛髪内部のタンパク質と強く結合する有効成分が多分に配合されています。

前処理はこれのみ。

北海道での話なので、こんなのもあるんだ程度に思ってください。

そのまま流さずにカラーを塗布します。

工程自体はシンプルですが、効果は絶大です。

規定時間で洗い流して行きます。

シャンプー後、疏水物（樹脂とタンニンの化合物）を導入し、極性のトリートメントを重ねて結合を強めて行きます。

あとは席で乾かしてアイロンで脱水固定して行きます。

写真だと分かりづらいですが、かなりコシが出て1本1本の密度がかなり向上しています。