デザイン性が向上し、複雑化した美容院でのサロン施術や、普及したホームカラーの影響により、日本人の多くの方の髪が想像以上に傷んでいる様です。

悩みの原因の上位にパサつきや広がりがきますが、これらの多くの場合、根本にある原因は髪のダメージです。

髪のダメージを改善することは、髪の多くの悩みを改善していけることに直結するだけでなく、デザイン性の幅や施術の選択肢が増えることを意味します。

一度傷んでしまった髪は、時間の経過とともに回復することはありません。

料理をしていて指を切った時の様に、瘡蓋になって治癒することはないのです。

傷んだからには、ケアをしましょう。

今回のお客様も、カラーを続ける中、自分では髪がまとめられないとのことでご来店くださいました。

お悩みとしては、月１でカラーをしているが暗く染めても、1ヶ月後には同様の明るさまで色が抜けてしまうと言うのが悩みでした。

典型的な髪のダメージによる退職ですが、普段使用しているアイロンにも問題があるらしく、サロニアで180度で毎日アイロンをされているとのことで、180度でないと癖が伸びないそうです。

ここで余談ですが、サロニアをお使いの皆様に注意喚起です。

サロニア全ての製品がそうではありませんが、サロニアの温度設定は＋30度くらいになることがあると覚えておきましょう。

すると、180度設定なら、210度まで上昇する危険性があるわけです。

210度を毎日と考えると、髪は相当な負担をかけられていることになります。

話を戻します。

毎日アイロンでストレートにしているみたいですが、雨の日はその効力もすぐに失われ、ごわっと広がってしまいます。

これもダメージにより生じたダメージホールに水分が入る事で、膨張しうねるためです。

今回は、疎水性ケラチン基の髪質改善を行なっていきます。

全体をウェットにし、リセットシャンプーで不要な汚れを取り除きます。

十分に水気を取り、高濃度の低分子ケラチン処理剤を塗布し馴染ませていきます。

毛髪内部に充填させるために、しっかりとコーミングを行い、その後重ねてトリートメント剤を重ねて重合反応を起こし、毛髪内部に閉じ込めます。

あとは、流さずに乾かし、アイロンで脱水することで仕上げていきます。

毛髪全体が均一の質感となり、自然なまとまりと艶が出ました。