人の髪は十人十色ですが、髪の強度も人によって全然違います。

ここの記事でよく出てくるエイジング毛など、カラーも何もしていない初期状態から酷く脆い髪質の人もいれば、何をやってもビクともしない髪質の人もいらっしゃいます。

そんな頑丈な髪質の人は、カラーが染まりづらかったり、パーマがかかりにくかったりします。

そんな私も後者の髪質。

ブリーチをしても1度で金髪になれずにオレンジになりますし、今時流行りのふわっとしたパーマはかかりません。

パンチになります（笑）

今回のお客様も同様の髪質。

髪が強いがために薬剤の効きが悪く、どうしても癖が残ってしまいがち。

今回も縮毛矯正を掛けましたが、癖が伸び切らずに私にバトンが渡されました。

美容師目線の話になりますが、縮毛矯正を行うにあたって重要になってくるのが、膨潤、軟化、還元、この３つの反応です。

後はドライコントロールやアイロンワークなど、その他要因もありますが、７割は薬剤の反応が成否を決めます。

これらをコントロールするのが難しい部分でもありますが、今回もやっていきます。

ウェットにしてみると、より明白に癖が浮かび上がります。

今回は縮毛矯正の履歴が1回分あるので、それを考慮して薬剤を決めていきます。

薬剤を作るにあたって、今回重要になってくるのは還元力とアルカリです。

専門的な話ですが、どれだけの馬力と威力を用意するかです。

しかし、縮毛矯正1回分の履歴があるので、還元歴があります。

それも考慮しますが、何より癖を伸ばすのが最優先なので、今回もやっていきます。

薬剤のパワーも必要ですが、一回分の履歴があるのでそのまま行うと髪への負担が強くなってしまいます。

癖が伸びてもゴワゴワになってしまうのは嫌なので、今回は髪の反応を見ながら施術を進めていきます。

今回の癖の部分は、履歴を見ると１～２回分の矯正の履歴があることがわかりましたので、まずは癖の残っている部分に1st剤を塗布し、重ねて2nd剤を塗布。

髪の反応を見つつ、癖の強い部分にブースト剤を塗布。

再度時間を置き、洗い流していきます。

今回のブースト剤は、還元度はこれ以上いらないので、火力を上げる感じでアルカリを足します。

そうすると、強い髪の癖でも綺麗に伸ばすことができます。

質感も損なわず綺麗な仕上がりです。