カラーユーザーの中には、毎月染める人もいます。

毎月リタッチの人がほとんどだと思いますが、中には毎月全頭を染める人もいらっしゃいます。

美容師の立場からすると、毎月の全頭カラーはお勧めできませんが、どうしてもやりたいとなったら仕方ありません。

その代わり、当然ですが、毎月のカラーは髪を荒らします。

ダメージによる質感の低下や艶感の喪失、その他諸々の問題が出ると思います。

トリートメントをやれば大丈夫だろう。と思われるかもしれませんが、それはトリートメントの内容にもよりますので、綺麗な髪を維持したい人はぜひご相談ください。

今回のお客様も北海道のお客様。

毎月欠かさず来てくださって、毎月欠かさず全頭カラーをします。

しかし、来店時の髪を見ると、別段髪が荒れている様子もなく、現に初来店時と比べてかなり髪が綺麗になっています。

ご本人も実感されていますし、職場でも褒められることが増えた様です。

この様に、毎月全頭カラーは絶対にダメ！と言うわけではなく、ケア次第では綺麗を維持してのカラーデザインを楽しむことは可能です。

無論、このお客様も私の伝えた通りのやり方で、専用のヘアケアアイテムを一つも欠かすことなく継続していますし、サロンでのケアもガッツリ行なっています。

今回も勿論全頭カラーをご所望です。

髪の状態を見ながら、ケアの内容を微調整して今回もやっていきます。

まず、カラーの褪色を減らすために、髪内部のダメージホールを少しでも埋めます。

ここで用いるのがCMC系脂質とヒートケラチン基の処理剤です。

ウェットにした髪にそれぞれを塗布していき、ブラッシングで馴染ませて浸透させていきます。

次にカラーですが、新生部と既染部は薬剤を分けます。

毛先にはより優しい設計で薬剤を作り、発色を手助けするためのCMCとタンニン疏水物を導入します。

全体にムラなくたっぷり目に塗布し、規定時間まで置いていきます。

時間が来たら、シャンプー台でしっかり洗い流していきます。

２シャンプー後、内部補修を施して酸処理を行います。

この工程により毛髪内部に導入した疏水物が架橋し髪を疏水化させてくれます。

その後外部補修を施し、席に戻って乾かします。

今回もツルッと感が増し、毛先まで潤いの感じる仕上がりになりました。