北海道での話ですが、個人的な理由で月に1週間しか営業していないこともあり、久しぶりにご来店くださるお客様も少なくありません。

ありがたいことですが、その際にいろいろなお話を伺うのも面白いです。

今回のお客様は1年ぶりですが、変わらず元気そうです。

前回は1年前に縮毛矯正をさせていただきましたが、今回はカラーです。

1年ぶりでしたが、そこそこ髪は乾燥してパサついている感じがします。

前回の来店以降は、別のお店でカラーとトリートメントをやってこられたそうですが、久しぶりに思い出していただけた様ですが、まずは基本的な栄養から導入して行きます。

カラー剤を塗布する前に、基礎となる前処理を施して行きます。

諸説ありますが、個人的に髪に必要な２大要素はケラチンを含むタンパク質とCMCなどの油分です。

美容師以外には聞き馴染みのない単語ですが、これを施術前に髪内部に導入してから始めます。

シャンプー台で必要な処理剤を塗布し、そのまま流さずにカラー剤を塗布して行きます。

今回も例に漏れず、カラー剤は根本部分と既染部で分けて行います。

すでに染めてある毛先に関しては、より優しい薬剤を使いつつ、髪に必要な油分とタンパク質をそれぞれ添加してあります。

塗布漏れがない様に、丁寧に塗布して行きます。

全体に塗布が終わったら、軽くラップを被せて規定時間まで置きます。

時間が来たら、シャンプー台で洗い流して行きます。

シャンプー後は、後処理を行って行きます。

施術前、毛先の質感は硬くゴワッとした印象ですが、濡らすとテロッとした感じになります。

かなり毛髪内部が荒らされている証拠です。

そこで今回も疏水物を使います。

疏水物にも色々ありまして、疏水力もそれぞれ異なります。

今回に関しては、2つの疏水物を導入して行きます。

それぞれ疏水化する方法が異なるので、単体よりもより弱った毛先を補強してくれます。

ただ、2つも疏水物を使うと驚く程に軋みます。

一時的に指が通らないくらいに。

そのままだと困るので、逆極性のトリートメントを重ねて化学反応を起こします。

お互いが反応し合うので、質感が柔らかくなるだけでなく、効果もさらに増していきます。

あとは髪表面を皮膜類などでケアをして乾かして行きます。

かなり髪にハリも戻り、質量が増えた感じになります。