
ヘアカラーのあと頭皮が乾く・かゆい|やりがちなNGと当日からできることを毛髪診断士が解説
ヘアカラーをした日の夜、頭皮がヒリヒリする。翌日から急に乾いてフケっぽくなる。数日たつとかゆみが出てくる。
サロンでこのご相談をいただくことは、実はとても多いです。そして多くの方が、良かれと思ってかえって頭皮を痛めつける対処をされています。
静岡市鷹匠の五感鷹匠 髪の診療所で、毛髪診断士として日々頭皮を見ている立場から、カラー後の頭皮に何が起きているのかと、当日からできることをまとめました。
カラーのあと、頭皮に何が起きているのか
一般的なヘアカラー(酸化染毛剤)は、アルカリ剤で髪のキューティクルを開き、過酸化水素で発色させる仕組みです。この薬剤は髪だけでなく、どうしても頭皮にも触れます。
頭皮は本来ゆるやかな弱酸性に保たれていますが、アルカリ性の薬剤に触れることで一時的にそのバランスが崩れます。バリア機能が下がった状態になるため、施術直後は普段なら平気な刺激にも反応しやすいのです。
ここに、次の3つが重なるとさらに不安定になります。
- もともと乾燥しやすい頭皮である
- 洗浄しても薬剤やスタイリング剤の残りが頭皮に残っている
- 季節的に空気が乾いている、もしくは汗をかきやすい
「カラーをするたびに毎回かゆくなる」という方は、体質の問題というより、このカラー後の数日間の過ごし方で差がついているケースが少なくありません。
ただし、これは注意が必要なサイン
次のような症状がある場合は、頭皮ケアではなく皮膚科の受診をおすすめします。
- 顔やまぶたまで腫れる、赤みが広がる
- じくじくした湿疹や水ぶくれができる
- 症状が1週間以上おさまらない、回を追うごとにひどくなる
ヘアカラーの染料成分によるアレルギー性の接触皮膚炎の可能性があります。一度発症すると自然に治ることはなく、繰り返すほど強く出ます。自己判断で「今回もいつものやつ」と流さないでください。
やりがちだけれど、逆効果な3つのこと
1. 帰宅後すぐにゴシゴシ洗う
「薬剤を早く落としたい」というお気持ちはよくわかります。ただ、バリア機能が下がっているところに爪を立ててこすると、頭皮に細かい傷ができて、そこから乾燥やかゆみが進みます。
洗うなら指の腹で、いつもよりやさしく、ぬるめのお湯で。40度を超えるお湯は必要な皮脂まで奪います。38度前後で十分です。
2. 洗浄力の強いシャンプーに変える
べたつきや残留感が気になって、スッキリ系のシャンプーに持ち替える方がいらっしゃいます。これがいちばん多いパターンかもしれません。
けれど、カラー直後の頭皮に必要なのは「落とす力」ではなく「うるおいを守りながら洗う」ことです。強い洗浄力は乾燥を招き、乾燥した頭皮は防御反応として皮脂を過剰に出します。結果として乾燥とべたつきが同時に起きるという、いちばんやっかいな状態になります。
さらに、洗浄力の強いシャンプーは色落ちも早めます。せっかく入れた色が抜けていくのを、自分で加速させてしまう形です。
3. 何もせず放置する
逆に「刺激しないほうがいい」と考えて、その日はシャンプーをしない方もいます。頭皮に残った薬剤やスタイリング剤をそのまま一晩おくと、皮脂とまざって酸化していきます。
頭皮の皮脂は時間が経つと過酸化脂質へと変化し、べたつきやニオイの原因になることがあります。カラー当日は、やさしく、でもきちんと洗うが正解です。
カラー当日から3日間、家でできること
- 当日はぬるま湯で指の腹洗い。38度前後、爪を立てず、シャンプーは2度洗いせず1回で。
- すすぎを普段の1.5倍。洗い残しは襟足と耳の後ろに集中します。ここを意識してすすいでください。
- トリートメントは頭皮につけず、中間から毛先に。頭皮につくと毛穴の負担になります。
- その日のうちにしっかり乾かす。濡れたまま寝るのは、頭皮にとって最も避けたい状態です。ドライヤーは頭皮から15センチ以上離して。
- 3日間はスタイリング剤を控えめに。特に根元近くにつくタイプは避けてください。
この5つを守るだけで、「毎回かゆくなっていたのが気にならなくなった」とおっしゃるお客様は多いです。
それでも繰り返すなら、カラーの後に頭皮ケアを入れる
家でできることには限界もあります。特に、頭皮に残ったスタイリング剤やシリコーンの汚れは、毎日のシャンプーだけでは落としきれずに少しずつ蓄積していきます。
五感鷹匠では、ヘアカラーのあとに続けてヘッドスパを行うご提案をしています。頭皮用のクレンジングで余分な皮脂や汚れを浮き上がらせて洗い流し、頭皮パックと美容液でうるおいを補ってからお帰りいただく流れです。
いちばん頭皮が不安定なタイミングで、そのまま帰さずに整えてから帰っていただく。これは、カラーを担当した美容室でしかできないことだと思っています。
抜け毛や細さが気になる方には頭皮ケアクリームを、パサつきや色落ちが気になる方には毛髪補修を組み合わせるなど、頭皮の状態を見てからご提案しています。
よくあるご質問
カラー当日にシャンプーしてもいいですか?
していただいて大丈夫です。むしろ推奨しています。ぬるま湯でやさしく、1回で。色落ちが気になる場合は、カラー用のシャンプーをお使いください。
かゆみがあるとき、頭皮に化粧水をつけてもいいですか?
顔用の化粧水は頭皮に向かない成分が入っていることもあるため、頭皮用のものをお選びください。ただし、かゆみが強い場合は保湿より先に皮膚科です。
ヘッドスパはカラーの直後でも受けられますか?
受けられます。当日カラーのあとに続けて行うのがいちばんおすすめのタイミングです。ご予約時に「ヘッドスパ追加希望」とお伝えいただければ、お時間を確保してご案内します。
頭皮が弱いのですが、カラーはあきらめるしかないですか?
薬剤を頭皮につけない塗り方や、刺激の少ない薬剤への変更など、できることはあります。白髪が気になる方であれば、根元に薬剤をべったりつけない方法もひとつの選択肢です。
おわりに
頭皮は、髪が育つ土です。カラーを楽しみ続けるためにこそ、その日のうちのケアが効いてきます。
カラーのたびに頭皮が気になる方、何を使えばいいかわからなくなってしまった方は、一度頭皮の状態を見せてください。今のケアを続けたほうがいい場合は、そのままお伝えします。
静岡市鷹匠、五感鷹匠 髪の診療所でお待ちしています。
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